タバコは体には有害なだけで良いことは一つもありません。たばこの煙には現在分かっているだけで、4000種類以上の化学物質が含まれていることが判明しています。そのうち有害であることが分かっているものだけでも200種類をこえています。なかでも、ニコチン、タール、一酸化炭素が三大有害物質といえます。
喉頭癌、肺癌をはじめ種々の癌の発病率はあがるし、肺気腫にはなるし、虚血性心疾患にもなりやすいことがはっきりしています。このことは喫煙者もわかっているにもかかわらず、タバコの誘惑に負けてしまいます。
そこでなんとかやめようとのことで受診されます。ここで少し問題があります。やめようとする意志が強い方は良いのですが、禁煙外来で治療してもらったら放っておいてもタバコがやめられると思って受診される方は治療しても禁煙はできません。そのことをきちんと理解して禁煙外来を受診してください。
当院では以前はニコチンパッチで治療していましたが、最近は主にチャンピックスという薬で治療を行っています。この治療法の違いを簡単に説明すると、前者は喫煙で快楽が得られるニコチンの血中濃度を徐々に下げていく治療になりますし、後者はタバコをすっても快楽が得られなくなるようにしていく治療です。また当院での禁煙外来の特徴として、治療開始にあたって投薬を行うと同時に、リセット禁煙のCDを貸し出して聞いてもらうようにしています。これにより少しでも禁煙成功率をあげています。