今回は当院で取り組んでいる「音声障害」に対する「音声リハビリ」について紹介させていただきます。
①「音声障害」とは・・・
一言で言ってしまうと「いつもの自分の声でなくなってしまった状態」です。例えば風邪を引いて咳がひどく出た後やカラオケで歌いすぎた後など、のどを普段よりも酷使した後に「声がかすれる」「声が出なくなった」という経験をされたことがある方も多いと思います。大抵これらの症状は一時的なものですが、症状が繰り返し出たり、継続して出たりした場合には「音声障害」が考えられます。職業的に多いのは幼稚園や学校の先生、接客業などやはり声を酷使する機会の多い方が対象となりやすい傾向です。
②「音声リハビリ」とは・・・
主に2つの方法を併用して行っていきます。まず1つ目は楽な(効率の良い)発声方法を練習・習得していきます。そして2つ目は音声障害の要因と考えられる悪い習慣や環境(例:喫煙や飲酒が多い、水分摂取量が少ない、長時間話す等)を改善できるよう具体的なアドバイスを行っていきます。
③「音声リハビリの対象の方」
声帯に炎症やポリープ、または結節(タコのようなもの)など器質的な異常によって声に異常が生じている方(注:炎症やポリープ、結節の度合いによっては音声リハビリの対象にならず、医師の判断で外科対応や経過観察となることもあります)。
④「音声リハビリの頻度」
患者様それぞれで違うため一概には言えないのですが、1~2週間に1度(30~40分)外来で来院していただき、3か月を1つの目途とすることが多いです。1~2週間に1度という頻度で実施することが多いため、リハビリで練習した発声方法を自宅での日課(5分~10分程度で実施できる)として、日々継続して実施していただくようお願いしています。
⑤「終わりに」
当院の「音声リハビリ」についてのお問い合わせは、地域医療連携室までお願いいたします。