論文掲載について3(硬膜動静脈瘻の3D-CTA)
2009年にJournal of Neuroimagingというアメリカの医学雑誌の4月号にUsefulness of 3-dimentional CT angiograms obtained by 64-section multidetector row CT scanner for dural arteriovenous fistulaという題で、論文が掲載されました。この論文は、当院に来られた硬膜動静脈瘻(脳を包んでいる硬膜という膜の動脈と静脈とが直接つながってしまい、動脈の血液が静脈内に直接流れ込み、さらに脳内の静脈に逆流し、脳が腫れたり、出血したりする病気です)の方を当院にある64列マルチスライスCTスキャナーという最先端のCTスキャンで精査したところ、治療を計画する上で大変役立ち、報告しました。通常、この病気に対してカテーテル治療を行う場合、足の付け根の静脈や動脈からカテーテルを挿入していくのですが、この方の場合、途中の血管がつまっており、カテーテルを挿入することができず、このCTスキャン像から判断して、頭の皮膚の静脈から、カテーテルを挿入し、治療に成功しました。
平成22年2月2日