興生総合病院

学会発表について５（肺のＣＴガイド下マーキング後の脳空気塞栓症） 

　今年９月に松江市で行われました第13回中国四国脳卒中研究会において、

“肺のＣＴガイド下マーキングにて脳空気塞栓症をきたした1例”

という演題を発表いたしました。最近、肺腫瘍に対して術前ＣＴガイド下マーキングにてビデオ補助胸腔鏡手術を行う機会が増加しております。今回、当院でＣＴガイド下マーキング終了直後に脳空気塞栓症をきたした1例を経験しましたので、他の医療機関に注意を喚起する意味でも重要と考え、報告いたしました。幸い、高気圧酸素療法を中心とする治療にて、神経症状は徐々に改善し、独歩退院されました。肺のＣＴガイド下マーキングによる空気塞栓症はまれな合併症ですが、いったん起これば非常に重篤になることもあり、迅速で適切な処置が必要です。

平成２３年９月５日