脳梗塞に対するTPA療法の適応が発症から4.5時間以内になりました
近年、脳梗塞に対するTPA療法が普及してきましたが、TPA(Tissue plasminogen activator:組織プラスミノーゲン活性化因子)とは脳梗塞の原因である血栓(血のかたまり)を溶かすお薬で、脳梗塞発病早期に投与すると有効であるといわれています。当院でも平成19年から治療を開始しております。当初は、TPA療法の適応が発症から3時間以内でしたが、平成24年10月TPA(アルテプラーゼ)静注療法適正治療指針第二版が日本脳卒中学会から出され、脳梗塞発症4.5時間以内の患者さんにTPA療法が可能となりました。当院も同年10月より、適応を4.5時間以内に拡大し、治療を行っております。治療の適応を広げた平成24年10月から本年9月までに、脳梗塞患者さんに対するTPA療法を行った割合は、12%に上昇しております。その中には発症15分で当院に来られた方もおられます。TPA療法は脳梗塞に対して有効な治療法です。適応が脳梗塞発症4.5時間以内に拡大されましたが、早いに越したことはなく、発症後早期の来院をお願いいたします。
平成25年9月16日