学会発表について9(くも膜下出血と低髄液圧症候群について)
今年12月に徳島市で行われました第76回日本脳神経外科学会中国四国支部学術集会において、“髄液所見でキサントクロミーを呈した特発性低髄液圧症候群の1例”という演題を発表いたしました。
強い頭痛があり、CTで異常がなかった場合でも、くも膜下出血を疑ったときには次に腰椎穿刺による髄液検査かMRI検査を行います。くも膜下出血の場合は髄液検査で、髄液の色は赤色か黄色を呈します。この黄色のことを医学用語でキサントクロミーと言います。くも膜下出血の場合、脳動脈瘤の破裂を最も考えますが、今回我々は髄液検査でキサントクロミーを呈した低髄液圧症候群の症例を経験しました。くも膜下出血の鑑別診断として、低髄液圧症候群も考える必要があり、今後の医療に重要な情報と考え、本学会に報告いたしました。
平成25年12月7日