興生総合病院

頭部外傷について 

   去年１年間に、頭部外傷で当院に緊急入院された方は８６名にのぼりました。今までいろいろな頭部外傷症例を診てきましたが、シートベルトをしていたら、あるいはヘルメットをきちんとかぶっていたら、お亡くなりになることはなかったのに、あるいはこんなに重症にはならなかったのにと思わせる症例を時々みます。シートベルトをしていなかったために（図１）、フロントガラスに頭部を打ちつけてしまったり、ヘルメットのあごひもをしめておらず（図２）、転倒時にヘルメットが脱げてしまったり、あごひもをゆるくしめて、ヘルメットを後頭部のみかぶった状態で（図３）、転倒時にヘルメットの役目をせず、頭部を地面に打ちつけ、残念な結果となる場合があります。ご自分の命を大切にするとともに、ご家族、恋人など身近な人たちの気持ちも考えて、窮屈だとか、かっこ悪いとか言わずにシートベルトやヘルメットをきちんと着用してください。

　　　　　　   　図１　　　　　　　　　　　　　　　   図２　　　　　　　　　　　　　　　 図３

平成２１年１２月９日